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2014.05.23 Fri
「美人は本当にお得?」その2 -ビジュアルは言語-
 前回は、美人をさんざん賞賛し”美人のお得感”をフューチャーした。
今回はまったく逆のお話。
「美人じゃなきゃ、こんな損しないよね」という現実にもフォーカスしておきたい。
先に述べておくが、美しい人は”美人特有の大損”を人生の中で幾度となく経験しなくてはならない運命にあるのだ。


 美しい人たちは、その職業や立場により「美しさそのもの」がハンディキャップとなることがある。そして職業意識が高い美人たちが公の場でもっと も避けたい挨拶が「おキレイですね」という言葉だ。
彼女たちにとって「おキレイですね」という言葉は「そりゃ、美人ですからね……」というひがみ以外の何モノでもなく、実力で勝負したいパブリック の場においては彼女たちを”おとしめるワード”でしかないのだ。


 この傾向がとても顕著に現れるのがエンターテイメントの世界だろう。そもそもハイレベルな美しさが当たり前の世界。現実では”ただ美しい”だけで は許されない。
例えば、若手美人女優が映画に初主演したとする。そのとき不幸にも未熟な演技が酷評されれば、ただちに「大根女優」とレッテルを貼られてしまう。 美しい女優は、求められる演技も”美しさと同等”の価値であることが求められるのだ。


 では翻って我々が住む現実社会。よく聞く「美人は3日で飽きる」について考察する。平たく言えば「美人というだけでは、あなたの魅力は3日しか 持ちませんよ」ということ。ここは本来なら、メンズの皆さまにインタビューしたいところだが、今回は、簡単な調査と私の憶測から書かせて頂く。


 「サスティナビリティ」という言葉をご存知だろうか。最近、ブランドや企業活動の目標設定で使われる”持続可能性”という意味のワードだ。ここで は「サスティナビリティ」を恋愛に置き換えてみる。つまり「恋愛関係の持続可能性」と捉えて頂きたい。


 女子が望む”恋愛の最終型”といえば、やはり”結婚”だろう。この「結婚の目的」はまさに”サスティナビリティ”なのだ。
行き着くところ、結婚とは伴侶との生活をなるべく長く(死によりふたりの人生が分つまで……という誓いの通り)、生涯持続させることが最大のミッションと言えるだろう。


仮に”美人が3日で飽きられる”のであれば、美人と結婚してしまうと、”サスティナビリティ”のハードルが高まる。美しい人は3日で飽きられやすいので、 困難が多いと心得よ、と言わざるを得ない(笑)。
※実際に美人との結婚持続の困難さ(つまり、美人は3日で飽きる)を裏付ける調査結果もある。


 さらに、美しい人は「配偶者としては不誠実で、すぐに離婚しがち」だと思われている。少し酷ではあるが、美しい女性は”あまりいい母親にならな い”と思われている。そして、その美しさは実際に”破局”に繋がりやすいのだそうだ。


よい母親に見られること、優しさや誠実さを外見から評価され難い美人にとって、やはり美しさは不都合であり、本来の自分そのものの姿を見てもらう妨げになるのだ。

※人が誠実さや感受性、思いやりを外見から判断する時「美人かどうかはほとんど問題にならない」と言う人もあるが、この意見には個人的に同感だ。


 また外見に恵まれた女性は管理職に向かず、その外見が邪魔をして普通の女性より「昇格」で苦労すると言われる。実際、1979年にコロンビア大学 が行った有名な研究では、外見(見た目)について美しい人が管理職レベルに達すると「美しいことが不利になる」と報告されている。職場での上昇志 向が高い美人は、その容姿が災いして「高度な仕事をこなすには女性的すぎる」と思われるかもしれない、と結論づけている。


 この2回のコラムをまとめてみると、ひとえに「美人がお得である」とは言えないようだ。結婚にマイナスの印象を持たれ、仕事に不利な状況を生 み出し、あげくに「美人は冷たい」というステレオタイプのノイズに本気で傷ついたりしている。
 

 しかし、それでも私たち女性は死ぬまで美しさを追求する。私が知る限り「美しい人」は、傷が多いだけに、心優しい人が多い。そして自分が美しい ことに責任も持っていて、親から譲り受けたDNA以上の努力をしている。


 「美人であること」は必ずしもお得ではない。しかし私は美しい人は、外見も、そして感度が高く繊細な内面もひっくるめて、特別な気持ちで愛して しまう……。なにせ、サスティナブルな美人は継続の努力をしているから。