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ホットペッパービューティーの功罪、そして美容室は何をすべきか。

今週のテーマは「ホットペッパービューティーの存在意義」ということです。
業界全体を時間軸と集客という目線で俯瞰的に見てみます。

私が知る限り、初期のホットペッパービューティー(以下、HPB)は、紙媒体でした。
街中で配布するフリーペーパーが始まりだったかと思います。
紙媒体に付随するものとして、ウェブサイトが始まったものだと思います。
雑誌などと同じように、紙からウェブへのパラダイムシフトのなかで、
徐々にウェブ媒体のニーズが高まったことで、その存在価値は逆転しました。
今は、紙媒体のほうが付随するものとして(あれ、まだ存在してます??)、
入れ替わってきたと思います。
入れ替わってきた大きな理由は集客力です。
ウェブサイト、そしてアプリの需要が高まり、サロン側からのニーズも高まりました。
多くのユーザーが使うようになり、テレビCMなども大量投下されることで、
媒体力が高まっていき、掲載料が高騰する状況になってきました。

 

媒体力の高まりにあわせて、HPBを上手に運用できる美容室に集客が集まるようになります。
それまでは雑誌に乗っていた有名店、というのが集客のポイントだったと思いますが、
ブランディング、見せ方、価格設定、などがキーポイントになってきました。
その後、さらに深掘りされて、
デジタルマーケティングの上手さ、投下できる広告宣伝費(資本力)のある・なし、
がHPBにおいて上位を獲得し、集客に繋げることができるサロンとなりました。

 

この流れによって、業界全体のパラダイムも大きく変わってきたと思います。
長い歴史がなくても、HPBによって集客できることがわかり、
多くのサロンがHPBへの研究を始め、コンサルタントが現れるようになり、
オープンしたばかりでも、一気に人気サロンに駆け上ることができるようになりました。

 

このことによる功罪はいくつかあります。まずはその功績から。

・業界のデジタル化が始まった

それまでデジタルとは無縁だった技術者の世界に一気にデジタル化の流れができました。
HPBだけでなく、ほかのポータルサイトも含めて、業界向けデジタルツールがたくさん生まれ、
それまで反発していた人たちも、その流れに争うことができなくなりました。
こういうときは、ある種、強制でも進めないと、変化しないものです。
業界をデジタルの方向に向けたという功績は大きいいと思います。

 

・新規オープンしやすくなった

HPB以前のオープンのほうほうをあまり詳しく知らないですが、
集客方法の軸ができたことで、ある程度の集客の見込みができるようになったと思います。
HPBの存在によって、またリクルート営業さんのサポートによるエリア分析で、
投下する費用と集客数が計算できるようになったことで、
新規出店がしやすい環境ができたと思います。

 

・顧客の声が顕在化した

HPBには口コミ機能があります。
この機能によって、良いことも、悪いことも書き込まれることがわかりました。
どんなところに魅力を感じていて、どんなところをネガティブに感じているのか、
それがわかるようになったと思います。
またそれに返信しないといけないので、顧客の声に反応しないといけない、という
新しい文化?新しいコミュニケーションが発生しました。

 

これらは功績です。
デジタル化が進むことによって、新しいモデルが生まれるというのは、
ほかの業種も同じことだと思います。
次は、罪の部分。ま、これをリクルートさんが想定していたとは思いませんが。。。

 

・広告宣伝費の高騰

HPBの掲載料金体系は、エリアによってことなります。
人気エリアであれば、ベースが高くなるので、上位プランになればなるほど、
かなりの掲載料金がかかります。
また基本的に年間契約(半年、3ヶ月もあるが、、)なので、
年間でかなりのコスト増となります。
もちろん、その分の集客ができればいいのですが、費用対効果が悪いと、
赤字になることも考えられます。

 

・依存性が高い

広告宣伝費をかければ、ある程度の集客は見込めます。
それによって、お金をかければ、手間をかけたくない、という発想になり、
自力での集客を考えないようになりました。
もちろん、美容師業に集中するという意味では大事なことなのですが、
顧客ニーズを読まなくなるという側面もあると思います。
また広告宣伝費が高い、という理由でHPBのプランを下げると、
「会社は集客にお金をかけてくれない!」
という不満をいう人も出てきました。
デジタルの負の側面でもあるのですが、人間が考えなくなる、ということです。

 

・価格競争を生み出した

HPB以前になかったのは、同じエリアにどんな美容室があるか、という点です。
そのエリアにあるほかの美容室の存在をも顕在化したことで、
お客さんが比較しにくくなりました。
そこまでブランディングが明確に区別化されているところが少なかったのです。
そこで、手っ取り早く差別化をするために低価格路線の店が増えました。
価格を下げることがもっとも簡単だったからです。
これによって、二度と価格をあげることができなくなりました。
そしてHPB全体としても低価格サロンに予約が集まるようになりました。
この大きなポイントはクーポン機能だと思います。
そもそもHPBはクーポンサイトであるという特徴があります。
ユーザーには、HPBなら割引でサロンにいけますよ、というのが売りです。
ですので、営業さんたちもクーポン戦略を勧めます。
どんどん低価格化が進みました。
来店してセルアップすればいい、という美容室サイドの発想は、
なかなかクーポンのお客様には通用しませんでした。

 

ほかにも良かったこと、悪かったこと、はあるかと思いますが、
私が感じる限りのことでは、こんな流れがあったのかな、と思います。

STAY HOMEでみんなが考えた

今回の新型コロナウィルスの影響により、美容室も、リクルートさんも、
それぞれの立場からHPBによる集客モデルを本質的に考え直すタイミングになったと思います。
それはHPBを解約するということではなくて、どのように付き合っていくか、ということです。
考えていただきたいのは、
「HPBを使って集客をする」という方法が目的化していないか、という点です。
集客は経営的にはとても大事な要素ですが、方法にすぎません。
集客による本質的な目的はもっと先に、深いところにあるはずです。
そこまで念頭に置いておかないと、他人のふんどしで勝負をして振り回されることになる。
というのが、現状なのかな、と感じています。

 

今、某サロンさんのお手伝いで、デジタル化を推進しています。
もちろんHPBも重要なファクターであります。
日々、掲載内容、メニュー、ブログ、口コミ、メッセージなどとともに、数値の分析をしています。
それらを相関的に、そして俯瞰的に見ていくと、各サロンによって方向性が見えてくるはずです。
ぜひ、サロンの特徴やペルソナによって仮説をたてて、それを実行し、数値を分析して、
次の展開に反映させることを忘れないでいただきたいです。
HPBの活用に関しては、また書かせていただきたいと思いっています。

 

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