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2015.07.21 Tue
『ニューヨークの美容院で働く決心とは?』カメラマン須藤夕子



カメラマン”笑顔泥棒”の旅グラファー ニューヨーク編

「ニューヨークの美容院で働く決心とは?」



 先日、ニューヨーク出張があったので、仕事の合間に
現地で美容師をしている友達に会いに行ってきました。
2003年、某ファッション誌の取材で、
ニューヨークの美容室へ取材に行った時に知り合った日本人の恭子さん。
今回、彼女がニューヨークに来た理由や異国で働く苦労、
そして美容師としての遣り甲斐などを聞いてきました。


私が仕事でニューヨークに行く度、
彼女の働く美容室でパーマをかけたり、





彼女の結婚式を撮影するために渡米したり……、
早いもので12年もの間、仲良くさせてもらっています。





恭子さん、ニューヨークに来たのは何歳の時?


Kyoko
「24歳。
千葉県で生まれ育ち、最初は日本で美容師をしていました。
そして24歳の時に、友達と一緒にアメリカ横断旅行をしました。
ロスがスタートで、ニューヨークが最終目的地点。
初めてこの地に来たのは、その旅行の時でした。

ニューヨークの活気ある雰囲気や刺激的な人々と触れ合い、
日本で美容師として働いていたけど、
”このままでいいのだろうか?”と、
モヤモヤとしていたモノがパッと消えて行くような錯覚になり、
一度帰国してすぐに、気がつけば、
貯めていた貯金を手にマンハッタンに再び降り立っていました」

住む場所はどうやって探したの?

Kyoko
「最初はドミトリーに泊まっていました。
その時に語学学校へ通い始め、
語学学校の友達にアパートを紹介して貰い、暮らし始めました。
最初は”1、2年したら飽きて帰るだろう”と働く気持ちは無かったのですが、
いろんな人種がいるこの街にも自分の居場所があるのではないか?と思い、
美容師の経験を生かして、知り合いの紹介で、美容室で働けることに。
マンハッタンの中で美容師としてスタートを切ったのは25歳の時です」


恭子さんはサロンワークだけに留まらず、
映画関係のヘアメイクを担当したり、
また長期間、アメリカで働くために必要だったアーティストビザの取得など、
あまり苦労は語りませんが、私は努力する彼女の姿を見守ってきました。


多人種の様々な髪質をカットしたり
パーマしたりする苦労ってありますか?

Kyoko
「髪質が一人一人違うので、苦労もありますが、
経験を重ねて自分の引き出しが増えていくのが分かります。
それが面白くて、お客さんの喜びが自分の喜びに変わっていきます」


恭子さんは出産して今ちょうど半年、
すでに仕事に復帰していて「Arte salon」というお店で働いています。
こちらが現在働いている店のスタッフと真ん中の方が店長のジョセフさん。





現在の恭子さんのブルックリンのご自宅での生活を覗かせてもらいました。








働くママには、パパの育児協力がないと働けないのはどこの国でも一緒。
ミュージシャンの旦那さんカールは、さすがアメリカ人!
家族思いで母乳を出す以外の全てのことを手伝っていました。











とても穏やかな性格の恭子さんなのに、
そのバイタリティは、いったいどこからくるのだろう?
なんていつも感じさせられます。
この12年間、彼女を見ていて思うのは、
端から見れば、大きなゴールを決めているように見えますが、
実は、目の前の小さな目標を一つ一つクリアしていった、
その積み重ねの結果なのだな、ということです。

ニューヨークはアーティストなら誰もが憧れる街であり、
住みたい場所ですが、冬は−10℃、夏は30℃以上と気温差も激しい場所で、
「この環境で生き抜く精神力」も求められます。
そして勢いだけでなく、
恭子さんが持つ日本人としての細やかな気配りや、
美容師としての繊細なテクニックが必要とされたのかな?
と思うのです。

仕事もプライベートも、まずは好奇心を持つこと、
そして、目的に向かって一歩でも前に進もうと努力することで、
幸せに近づくことができるのでしょうね。
これからも応援しています!


キョウコ バーグ
(Profile)
千葉県出身
2000年 ニューヨーク単身渡米
2001年 ニューヨークで美容師、ヘアメイクアーティストとして働き始める
2008年 ビレッジボイス ベストヘアースタイリスト賞受賞
2007年 アメリカ人男性と結婚
2014年 出産、現在一児の母

次世代型電子カルテ
『美歴』

『世界のクリエイティビティの趨勢と日本の美容室の現状比較、という話。』
『美容師に求められるのは、コンテクストを読み解き、理解し、創造することでは、という話。』
『ベイスターズのスタンスから見えてくる美容室経営5つポイント、という話。』