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美歴マガジン記事一覧 » 『魔力的な天才たちの思考法を仕事のなかで感じているのかもしれない、という話。』
 有料 2015.04.11 Sat
『魔力的な天才たちの思考法を仕事のなかで感じているのかもしれない、という話。』




”天才”なんてキーワードを画像検索すると、

アインシュタインをはじめとした学者、
ダリやピカソ、モーツァルトのような芸術家、
ニコラ・テスラのような発明家(科学者だが)、
ジョブズやザッカーバーグなど革新的な経営者など、
数限りなく、
スポーツの世界まで広げるとキリがなくなり、
調べてみて、
世の中の天才の多さに己の凡庸さが切なくなる。
………ま、そこと比較しても意味がないのだが。


天才という言葉で、ふと思い出すのが、
”天才棋士”という人々だ。
こう呼ばれる棋士は多いのだが、
なかでも羽生善治氏が光り輝く。
数万手先まで読めるなんて、
どういう世界なのか、
凡人には想いもよらない。

その天才・羽生善治をして、
「私なんて足元にも及ばない天才」
と言わしめたのが、
伝説のチェスチャンピオンにして、
完全なる天才と呼ばれた
「ボビー・フィッシャー」だ。

フィッシャーの数奇な人生を紐解くと、
ここでは書ききれないので割愛するが、
彼は6歳のときから、チェスの虜になり、
”ひとりチェス”を狂ったようにしていたらしい。

ひとりチェスは、一人二役をこなして、
己と己が戦い合う、とても難しいゲームだ。
フィッシャーの尋常ならざる思考力は、
このゲームによって鍛えられた。
また、似ているものとして詰将棋がある。

詰将棋はすでに駒が配置された局面から、
王手の連続で相手の王将を詰めるパズル。
終盤の追い込み力を磨く
練習問題が始まりだったが、
徐々にその実践的な魅力は
独立した作品となった歴史がある。

既成の定跡にとらわれず
「新手一生」を掲げ、
将棋界にイノベーティブな一手を創り続けた
「魅せる将棋」の升田幸三名人は、

「詰将棋の妙味はハッとする鮮やかさに尽きる」

と話している。

常識や価値観と異なって、
捨て駒や、不利に思われる形勢、
効果の少ない限定打などの、
意表をついた手筋や構想があり、
それらを解く、
もしくは創作することが楽しみとなると語る。


私が日ごろから思考力を鍛える方法として
活用しているのが「ひとり会議」だ。
その名の通り、
Aという考えが浮かんだら、
それに対して否定するか、反論するか、
もしくはBという代替案を考えてみる。

または、
ある行動(仕事、作業、業務)に対して、
Aというアプローチをしようとしたとき、
Bというアプローチでの可能性をプレゼンする。
そしてAとBはどちらが効果的で、効率的で、
選択すべきアプローチなのか、
ひとりで脳内議論をする。

きっと、いずれの場合も
Aという方法は常識的で、
多くの人の価値観に沿ったものである場合が多い。

それに対して、Bという価値観を生み出すことが、
とっても重要なのだと思っている。

詰将棋に対して、升田幸三が語った
「詰将棋の妙味はハッとする鮮やかさに尽きる」
の言葉通りに、
今まで想いもつかなかった作戦や方法や、アイデアが
ハッと思いつくことがある。

最初はリスクヘッジのためにひとり会議をしていたが、
この妙味に魅せられてからは、
ある種、自分の脳内の可能性との戦いに思えてきた。

いかに自分のなかに、未知の可能性を作っておくか。
潜ませておくか、こっそりと飼っておくか。
私は天才でもないし、成功者でもないのだが、
私の意見が参考になる、と言ってくれる人に役立つのは、
もしかしたら、こういう会議の積み重ねなのかもしれない。


と、自己満足の偉そうな内容で失礼致しました。


株式会社パイプドビッツ
美歴カンパニー
美容師名鑑編集部 BirekiMagazine編集部
兼任編集長 石渡武臣


『仕事ができる美容師と、できない美容師、という話。』

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『美容師にとって”美歴”は使えるアプリか、使えないアプリか、という話。』