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美歴マガジン記事一覧 » 『トヨタが進めるブランド戦略と美容室ができる価値戦術が同じかもしれない、という話。』
 有料 2015.03.26 Thu
『トヨタが進めるブランド戦略と美容室ができる価値戦術が同じかもしれない、という話。』




先日、美容室業界とは関係ない、
一般の女性たちと会食をしました。
(合コンではありません)

こういう会は定期的にやっていて、
(繰り返しますが合コンではありません)
一般女子が美容に対してどんな意識を持ち、
どんな行動をしているか確認しています。
(しつこいようですが、合コンではありません)

………さて。
そのときの会話のなかで気になったことが。
美容室に言ったとき、
担当の美容師さんとアシスタントさん以外の
ほかのスタッフさんとの距離感について。

気にする人は、
直接担当ではないスタッフの目線が気になる、と。
気軽に挨拶はしてくれるけど、
「この人、私のことは知らないだろうなぁ」
と思いながら、作り笑顔で返している、と。

たまに担当ではないスタッフが、
「飲み物は大丈夫ですか?」
とか、何か商品提案とか、
「今日は天気悪いですねぇ」
など話しかけてくることがあって、
それがまた、意外と精神的に負担だと………。

美容室に行くとき、
美容師さんを指名するケースは多くて、
それによって美容師さんの売上は変わるわけですが、
この場合、担当しているスタッフは、
そのお客さんのことを把握していても、
ほかのスタッフがそのお客さんのことを
どこまで把握しているのか。
把握していたとしても、コミュニケーションしているか。

この情報共有の差異が、
気を使いがちな大人女子には負担になっている場合が
あるということを知ったわけです。

個人よりお店にお客さんをつけたい、
というサロンが多いと言われるなか、
どのようなアプローチが正しいのか。

これはどこのお店にとっても、
検討事項であり、戦術だと思います。

東洋経済新聞にこんな記事がありました。


トヨタの高級車”レクサス”のマーケティングの一環として、
「ダイニングアウト」というイベントを全国で開催した、と。

参加者は約10万円の参加費(宿泊料込み)で、
いつも体験できない日本の伝統文化や歴史、食材を
堪能することができる高級な催し。
内容を見ると、10万円では決して体験できる内容ではなく、
相当の負担をトヨタがしているはず。

参加者は一様に満足しているようでしたが、
「レクサスは性能はとてもいいし、値段も手頃だけど、
高級車といえばベンツだよね」
とまだまだレクサスブランドを高級と捉えるに至ってない、
そんな現実も垣間見えます。

ある美容室では年間利用金額が高い顧客を
ホテルのハイコストルームにお誘いして、
スタッフ全員でおもてなしするイベントをしていました。
いつもは接することの少ないスタッフとの関係性ができ、
ブランド(お店)とのエンゲージメントが高まっている、
とのことです。

利用金額が多いから割り引くという戦術もあると思いますが、
トヨタが狙っているような、
顧客がブランドに対して高付加価値を感じること、
それが定着することによる、
性能やサービス以上の価値を認知してもらうこと、
これがとても重要なのだ、と思ったわけです。

ニーズが複雑化している現代では、
金銭的な側面に価値を感じる人だけではなく、
心理的な充足感や時間的な満足感に価値を持つ、
そういう人も増えてきていると思います。

そのニーズをどう掘り起こし、
継続的に充たしていくか、
これは美容室にも大事なファクターだと思いました。


今日も偉そうに………
失礼致しました。


株式会社パイプドビッツ
美歴カンパニー
美容師名鑑編集部 BirekiMagazine編集部
兼任編集長 石渡武臣




『仕事ができる美容師と、できない美容師、という話。』

『ダメと思いながら、隣の席に聞き耳をたてた結果、という話。』

『美容師にとって”美歴”は使えるアプリか、使えないアプリか、という話。』