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2015.03.18 Wed
『誰でも持っている最高のビジネスツール。』



鳥瞰図という地図がある。
bird’s viewという英語の通り、
鳥が空から見た景色のように描いた地図だ。

私はこの地図を見るのが好きだ。
まさに鳥になった気分になれるだけでなく、
スマートフォンのマップ機能とは違い、
目的地へのルートを知るためではない、
立体的な世界が広がっているからだ。


仕事で全国各地へ行かせて頂くことが多い。
仙台、新潟、大阪、広島、高知、福岡………。

移動の手段は、
ときに新幹線で、
ときに飛行機で。

とくに飛行機での移動は格別だ。
いかに日本が山の多い国であるかが実感できる。
その山あいに平野が切り開かれて、
街が、村が、生活が生み出されて、
多くの人たちが生きている。


仕事で行き先を調べるときには、
もちろんGoogleマップのような
ツールを使って探し出す。

そのとき、
いつも気にしていることがある。
それは、
その地図に人の存在を感じることだ。


地図上には、建物や駅名、道路名などが
わかりやすく表記されている。
そのビルの、その駅前の、その幹線道路沿いの、
そこではどんな生活が繰り広げられているのか。

私のお客様の働く街では、
どんな人たちが暮らしているのか。
何を楽しんで、
何を食べて、
何を感じて生きているのか。
どんな文化があって、
どんな流行があって、
どんな人生があるのか。

そんなことを考えていると、
ふとあることを思い出す。

「どうすれば集客できるのかな」
よく聞かれる。


イマドキの世の中には、
便利なツールやサービスがたくさんある。
そしてお金を払えば教えてくれる人もいる。
それらを駆使すれば集客もできるだろう。

しかし、
お客様が、
どんな生活をしているか、
どんな人生を送ろうとしているか、
そのことを知ること、
もしくは想像することのほうが、
よっぽど大事だと思う。

ドラッカーの
”顧客を創造する”
という言葉の裏側には、
”顧客を想像する”
という意味が含まれている気がしてならない。

テクニックやツールに踊らされてしまうことは、
やはり想像力の欠如なのではないか。

この方法が正しいのかわからないが、
私はお客様から受けた相談や悩みを、
ひとつひとつノートに記している。
お客様が感じたこと、言っていたこと、
意外だな、と感じたことを、
メモするようにしている。

そしてそれらに対して、
私なら何ができるか、を追記している。

残念ながら、今のところ、
この方法が劇的な役に立った記憶はない。
しかし、こうやって想像して、書き出したことが、
きっと身体のどこかに蓄積されていて、
いつか助けになってくれる、
そんな気がしてならない。



想像は人間が唯一持たされた、
最高のビジネスツールだと思う。



と、今日は偉そうにエッセイ風でお送りしました。

株式会社パイプドビッツ
美歴カンパニー
美容師名鑑編集部 BirekiMagazine編集部
兼任編集長 石渡武臣
『デザインはもっとも短い恋愛小説なのだ、という話。』
『出世して偉くなった人を”立場のある人”と呼ぶのは肩書きが付くからではなくて………、という話。』
『5年以内に美容室に導入したい“マーケティング+データサイエンス”的発想、という話。』
『そのダサい割引戦略では、お客さんは囲い込めないのでは? という話。』

株式会社パイプドビッツ
美歴カンパニー
美容師名鑑編集部 BirekiMagazine編集部
兼任編集長 石渡武臣