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2014.12.25 Thu
『美容室はいつまでも専門学校の延長であってはならない、という話。』





美容室のオーナーさんのなかには、
”専門学校では何も教えてくれない”
”教育が現場に則していない”
”イチから教え直さないといけない”
なんて言う人がいます。

ま、確かにそういう側面もあるのかもしれません。
私は美容専門学校で何を教えているか、
どんな授業をしているのか、
見た事がないのでわかりません。
ですので、
偉そうなことを言うつもりは毛頭ありません。

ただ普通に考えてみると………、
いわゆる良い大学に通っていた学生も、
仕事の現場に入ったら、
すぐには使いものになりません。
学力的に普通以下の大学生なんて………、
なかなか厳しいものがあります。
これは厳然とした事実です。
その差、
つまり学生時代に培う「人間力」の差は開くばかりです。


大きな企業に限らず、
一般的な企業では、
入社後、3ヶ月、半年と社員教育を実施します。

一般的には、
最初に行われる教育は、
現場に出るための教育。
その後、オンジョブでトレーニングが繰り返されます。

さらに
優れた企業(特に大企業)、
社員教育に力を入れている企業では、
継続的に様々な教育が行われていきます。


一般企業では、
ここに大きな違いがあるのかな、と思うわけです。
最初の教育は、
まず現場に出るための教育です。
しかしどんな仕事も教育を受けただけで、
売上に繋がるわけはなく、
現場を体験しながらスキルが向上していく。
それを上手にハンドリングするのが、
経営者や上司の仕事なわけです。


そして、
その後の継続的な教育にポイントがあります。


日本の大手と言われる企業で行われる
”継続的な教育”は、
スキル教育ではなく、
インテリジェンス教育です。

最終的にはビジネスに繋がるのですが、
人間性、協調性、リーダーシップなどに紐づく、
人間力を向上させる教育が行われます。


実際はわかりませんが、
美容専門学校では、
基本的にスキルを教えてくれるのだと思います。
(それが現場で使える、使えないは別として)

私は、
美容室に入社したあとに、
ただ技術だけを教えていてはいけない、
そんな時代になると思うのです。
(継続的な技術教育は大事です。誤解されませんように。)


以前もコラムに書いたのですが、
美容室が、
美容専門学校の3年生クラスになるのではなく、
人間力を高める、
技術以外の教育が行える、
知見を深める、

このように複合的な
インテリジェンス教育をすべき、
だと思うわけです。

私が経営者だったら、
技術教育は労働時間外に自主的にやってくれ、
って感じです(極端ですけど)。
だって、それは給料に反映されるわけで、
オンジョブでトレーニングもあるわけですから。
(法律の問題があるとは思いますが、心情的には………)


今、美容室企業がすべきは、
来たるべき将来に備えたインテリジェンス教育であり、
売上が高い人だけが幹部になる時代から、
賢ければ幹部になれる、
もしくは裏方として支えられる人材作り、が
これからの美容室経営にとっては急務だと思うのです。

美容室で働く人たちのインテリジェンスが高まると、
ビジネスの分野で可能性が広がります。
人材の交流も生まれていくと思います。
オーナーに、経営者に、頼り切りの風潮が薄まります。
仕事が大人になります。

先日のコラムでも書いたのですが、
小さなことから、でいいと思ってます。
バックヤードに本棚を作って、
読んで欲しい本を自由に読めるようにする、
お店で新聞をとって読めるようにする、
(スポーツ新聞じゃないほうが………)
異業種の人の講演を聴いてみる、
そんな小さなことから、
インテリジェンスの扉って開くのだと思います。


自分を振り返ると、
もっと知識があれば、
もっとインテリジェンスがあれば、
もっと賢ければ、
乗り切れた場面がいっぱいあった………。
無知というのは本当に危険で、
知恵という武器を持つことは、
生きていくために必要な”スキル”だと
実感しているのです。
ですので、
専門学校を否定したいわけでも、
美容室を批判したいわけでもなく、
大人の役割だと思うのです。



今日も、
現場を知らないのに偉そうに失礼致しました。

美容専門学校って一度、見学してみたいなぁ。

株式会社パイプドビッツ
美歴カンパニー
美容師名鑑編集部 BirekiMagazine編集部
兼任編集長 石渡武臣